久々にカメラ関連ではない記事を。
私自身はIT業界で働いており、今は在宅勤務がメインとなっている。それなりに立場が上のため打ち合わせが多く、毎日ほぼ一日中オンライン会議に参加している。
オンライン会議は物理的な会議室の移動がないため、時間ぴったりまで(というか5分程度延長して)会議が終わり、次の会議は時間ぴったり(というか遅刻して)始まる。つまり、切れ目がない。
切れ目がないということは、デスクを離れることもできず、トイレに行くこともできず、お昼を除き、一日中座った状態で毎日を過ごしている。運動不足と腰の負担が半端ない。
このオンライン会議の弊害を改善するために、まずは座らない状態を作ろうと自動昇降デスクの導入に踏み切ったのが事の発端だ。
異なる製品を組み合わせた経緯
もともとは天板も脚もIKEAのイドーセンを使っていた。↓これ。
イドーセンは丈夫な作りで、120×70cmはデュアルモニターするにはちょうどいいサイズ。モニター前にキーボード、そのさらに手前にノートを置くスペースができるため奥行きもちょうどよい。
ノートPC3台、24インチモニター2台、27インチモニター(EIZO ColorEdge CS2740=10.3Kg)、これらを載せてもびくともしない頑丈な作りだ。
ただ、スタンディングにはできない。高さが足りない以前に高さの調節をするには、
1.載っているものをすべてどけて
2.デスクをひっくり返し
3.ねじを外し高さ調整する
という極めてめんどくさいことをしなければならない。
(ひっくり返さなくてもできるけど危ないから正しくやった方がいい)
目的はスタンディングにしたいので、イドーセンにも自動昇降脚があるのでそれにしようかと思っていた。↓これ。
だが、脚だけで82,000円は高いよ!
だから巷で有名なFlexiSpotに天板ごと換えるかと思っていたところ、時折拝見していた「理想の書斎づくり」さんが実はIKEAの天板だったことがわかり、じゃ自分でもやってみるかと思って行動に移した。
Before/After
変わんねー
ごちゃついたデスクでお目汚しをしてしまい申し訳ございません。
一応、After側の天板の手前には昇降用コントローラーがチラ見できる。
私物PCと会社PCとプロジェクトPCの3台あるからこんな風にするしかないのよ。スタイリッシュより実用性重視。現実はこんなもんよ。
ちなみに、近々イスも買い替える。これは島忠HOMESで買った1万円のもの。このイスも腰痛の大敵だ。
事前準備
FlexiSpot本体とキャスター
キャスターはぜひ購入して欲しい。動かすのが超絶楽になる。
今回異なる製品を組み立てるにあたり、工具と部品が必要。 「理想の書斎づくり」さん の概要欄を参考にしつつ調達。
自分はホームセンターで調達したが、近くにないとか間違えないためとかのためにAmazonリンクを置いておく。
3M コンフォートグリップグローブ
まずはこれ。これは本当に用意して欲しい。
組み立てや解体で手を痛めずに済むし、荷物運びの滑り止めでも重宝するのでぜひ買ってほしい。3Mじゃなく100均の園芸用でも構わないが、これ系の手袋は絶対あった方がいい。
ドリルドライバー
一家に一台ドリルドライバー。
充電式の方が取り回しはしやすいだろうが、よく考えよう。そんなに頻繁にドリル使うか?
たまにしか使わないのに、いざ使うときになってバッテリーが空だったらどうする?
使ってる最中にバッテリー切れ起こしたらどうする?
ということを考えた結果、自分はコード有りタイプにした。
六角穴用ビットセット
六角レンチのドライバー版。IKEA家具の組み立てでは重宝する。今回も解体時に重宝した。
木工用先三角ショートビット 8mm
鬼目ナットの下穴を開けるためのインパクトビット。
鬼目ナットの「参考下穴径」に記載のサイズを購入。
鬼目ナット
これは12個必要。
ねじ
これも12個必要。
自分はこのタイプにしたが、本当は六角ねじタイプが欲しかった(が、ホームセンターになかった)。
イドーセン天板の厚さが3cmでその半分程度に抑えなければならないため15mmにしておいた。
取り付けるFlexiSpotの厚さもあるため15mm全部が埋まることは無い。結果的にこれで正解。もう一回り長いのでも大丈夫かも。
自分がホームセンターで購入したのは以下の通り。ただし、12mmドリルは不要。後述する。
移動と解体
まずは配達してもらった本体を2階に移動する。
34.5kg、きっつ!
腕だけで持ち上げられるのはこれが精いっぱいだ。これ以上は膝を落として腰を入れないと持ち上がらないことがわかった。体力の衰えも半端ない。
ハアハア言いながら次は既存デスクの解体。
六角レンチでしっかり緩めてからドライバーで外していく。ドライバーめちゃめちゃ楽!
穴あけと組み立て
まずは適当に置く。
上下左右の余白が均等になるよう微調整する。
次に下穴を開けるためにねじ穴をマーキングする。
次にねじ穴の深さを調整する。天板の厚さ3cmのため、それを突き破らない程度の深さにする。
穴あけは超絶ビビりながらやってほしい。
合板やMDFは質が均一ならいいが、1枚板のあっちとこっちで質はバラバラのことが多い。あっちは固いけど、こっちはスカスカということがよくある。余裕ぶっこいてると貫通して床に穴を開けることになる。
2~3個やれば吸い込まれる瞬間がわかるから、最初はビビりながら感覚を覚えてほしい。
ちなみに、おがくずは掃除機で吸い取るのがベスト。
たいていは上記動画くらいの時間で穴あけ完了する。スカスカの場所は3秒もあれば開く。
下は途中からなかなか進まなかったケース。吸い込みがいつくるの?いつくるの?とビビりながらドリルを押し込んでいた。
「理想の書斎づくり」さん だと、次は鬼目ナットの頭を隠すために12mmの穴あけを行っていたと思うが、自分は失敗した。
というか、細部までこだわらなければ12mmの穴あけは不要だと思う。手順を間違えるとこうなるからだ。
キレイにやりたければ、先に12mmで軽く穴あけし、そのあと8mmで深く穴あけするのが正しいのだろう。
12mmの穴あけしなくてもいいやと思ったのは下の写真を見てほしい。右側が失敗した穴に埋めた鬼目ナット。左側が8mm穴に埋めた鬼目ナット。そのまま取り付けても全然キレイでしょ?
人生で初めて「鬼目ナット」なるものを取り付けた。本当に入るのか?と思ったがすんなり入っていくので初めてさんは心配しないで大丈夫。
天板とFlexiSpotの接続完了。
12か所もビス止めするとなると、ちょっとのズレが大きく影響する(はず)のため、キレイにはまったことに正直感動と安堵した。
続いて脚を取り付ける。説明書によると、脚を取り付けてから天板と接続する手順になってるが、これは絶対逆がいいと思う。ちなみに、この脚はキャスターに変更した。
コントローラー部分の取り付け。手回しねじでは入っていかないため、まずは下穴を開ける。これで手回しでもスムーズにねじが入っていく。
この木工用ビットはドリルセットに付属されていたものを使った。ねじの太さに近い感じの穴があけば何mmでもよい。ねじより太い穴は当然ダメよ。
完成
ようやく出来上がったのがこれ。
天板13.8kg+本体34.5kg=48.3kg。梱包材分を差し引いたら45kgちょいか。これくらいなら男1人でも余裕で起こせた。
PC等機材を元に戻してスタンディング位置にしたが、結構揺れる。座って作業する分には揺れは気にならない。
自分の使い方としては、打ち合わせはスタンディング、作業は座って、と考えているため、揺れは特に問題ないだろう。
作業開始から4時間が経過した。組み立てに2時間くらいという記事をよく見かけたが、組み立て「だけ」ならば2時間もあれば十分だろう。
自分のようにデスク回りの撤去から始めて、既存デスクの解体、下準備(穴あけ)、組み立て、周りの片づけを含めると半日は余裕でかかるため、同様のことをされる方は朝から着手した方が良いと思われる。